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評価:
本田 透
ソフトバンククリエイティブ
¥ 620
(2008-02-15)
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クラスの最強少女が、ライトノベル作家!?クラスメイトのおっかない学園最強少女が、実はライトノベル作家だって!!〆切破りからはじまるラブコメディ、スタート!
(Amazonより)
本田透といえば、アニメ系の評論とSD文庫の某作という記憶がある。
文体が気に食わないけど言ってることがちょっともっとも、という部分で嫌だけど認めてしまうような、そんな感じだった。
この作品はどうだったかというと…。
あざとい、ずるい、と言いたいところだが…「ライトノベルの教科書」と言っておくのが一番いいかもしれない。
東浩紀の萌えのデータベースと一緒に考えるとわかりやすいけれど、基本的な大きな物語のフレームからしてある種の王道パターンを踏襲している。
1)ヒロインの秘密を知る凡人主人公 → 2)秘密を守る為の生活が始まる → 3)トラブルが発生する → 4)解決し、その後の生活が始まる=2巻へ続く
といったもので、これにヒロインや主人公を記号的・パズル的にパチパチはめていけば、はい面白い作品いっちょう上がり!というワケ。
とらドラにしてもシャナにしても乃木坂春香にしても(あれ?電撃ばっかりだな)基本は同じフレームといえる。
本田透がそれをやってしまうことが、ズルい。
もっと独創的にできるだろうに!
でも、本田透だからこそこのちょっとは考えてみましたよ構成がハマったりするんだよなぁ。
ズルい。
そうだからこそ、三角関係用のヒロインをかる〜く出しておきつつ今後にとっておくなどのシリーズ化前提の出し惜しみ感もズルい。
ヒロインの妄想っぷりが面白いのも、またあざとい。
初心者はしっかりハマりそうだし。とにかくズルいんだ、これ。